【牧師コーナー(松竹岩ソンチュグァム)】 2019. 1. 13 (主日礼拝) 聖楽教会　週報より
聖楽教会　元老監督　金箕東キムキドン牧師

ある人が私に「青年たちにビジョンについて語ってください。」と頼んだ。青年たちに話すときには将来がある者に対する思いもあるために、また、彼らがこの世をよく知っているようでありながらも経験をもっていない世代であるために、決まって激励の言葉を語るようになる。そのとき、「青年はビジョンをもたなければならない。」という言葉を使うようになる。
以前、青年たちが集まる場で教団の代表に「青年たちに一言、お願いします。」と頼んだところ、その人もやはり「青年たちはビジョンをもたなければならない。」といった。果たしてそのように語った本人はビジョンをもっていたのであろうか。周囲にいた者は「あの人はささげ物よりもささげた食べ物に関心をもっている。あの人にビジョンを語る資格があるだろうか。」とささやいた。
ビジョンという言葉は人々が聞きたがる言葉であるし、語りたがる言葉である。しかし、純粋に韓国語として考えるのであれば、「青年たちは夢を見なさい。」という意味である。いったいどのような夢を見なさいというのであろうか？ 新年を迎えて夢をもつべきではあるが、いったいどのような夢をもちなさいというのであろうか？ 青年がそのように頼むので、私もやはり他の人のようにもっともらしく「ビジョンをもたなければならない。」というべきであろうか？
私は生涯、青年たちに夢を植えつけようと努力してきた。1964年から学校に行きたくても私のように貧しくて学校に行くことができなかった青年たちを、一年に２人、あるいは４人ずつ神学校に入学させた。彼らにふさわしい学校に推薦し、学費や寮費を与えた。彼らが私のそばに来て働こうとした青年であったためにそのようにしたが、一般の大学に行こうとした青年たち何人かにもそのようにした。
その中には立派な大学教授になった者、大学の学長となった者、医者になって外国で働くようになった者もいたし、牧会者となって教会を大きく建てた者もいた。また、大きな教会を建てることができなかったとしても恩を忘れなかった者もいた。
今、私たちが主イエスに「主よ！ 私たちにビジョンを与えてください。」というのであれば、主は何といわれるであろうか？ 主は「あなたがたは何を食べるのか、何を飲むのか、何を着るのかなどといって心配するのはやめなさい。神の国と義をまず求めなさい。そうすれば、それらのものは与えられる。」といわれるであろう。
私は青年たちに切に「若いときに学びなさい。」と勧めたい。そのときを逃せば、機会を完全に失うこともある。私はそのような者のために視無言(シムオン)奨学金を準備した。ベレヤ国際大学院大学に入る学生が低価格の学費で卒業することができるようにした。学ぼうとする者が十分に学ぶことができるようにさまざまな道を準備した。主に召されることには機会がある。天国は激しく攻める者が奪い取る。努力すれば、神はその人をダビデのように考えて召される。

翻訳: 聖楽教会 聖楽宣教センター 日本語翻訳室