聖楽教会

聖楽教会は聖書に似ることを目指す信仰運動である「ベレヤ運動」と神本主義神学である「神の意図神学」を基礎として、生きておられる神の御言葉を証しする新約教会である。
聖楽教会は1969年11月30日、ソウル市 永登浦区(ヨンドゥンポグ) 新吉洞(シンギルドン)金箕東(キムキドン)牧師が7人の教会員とともに初礼拝をささげることによってはじまった。教会開拓10周年を迎えた1979年まで教会成長の基礎を築き、1980、81、84年の教会標語が「絶対倍加」であったことが示すように、1980年代には数回の絶対倍加を経験しながら、飛躍的な成長を遂げた。その結果、1980年に3,950人であった登録教会員数が1987年には37,809人に増加した。7年という期間で10倍に増加したのである。金箕東牧師の献身とその口を通して語られる権威ある御言葉、そして、それを証しする聖霊の力が驚くべき教会成長の原動力となった。また、聖楽教会では毎年一回、すべての聖徒が2ヶ月間、祈りと伝道に力を尽くし、物質を準備し、献身礼拝をささげるが、このような聖徒の徹底的な献身は教会の成長に大きな力を与えた。教会開拓41周年を迎えた2010年には在籍教会員18万人に及ぶ超大型教会に成長した。現在、教会には80人の牧師と200人近くの伝道師、約150人の有給職員が働いている。2013年1月1日、金聖顯(キムソンヒョン>牧師が金箕東牧師の跡を継ぎ、第二代監督に就任した。これによって聖楽教会は21世紀ベレヤ宣教の新しい時代を開いた。10月には金聖顯監督の指揮の下、「第一回 世界ベレヤ人大会」が開かれ、600人余りの全世界のベレヤ人が参加した。金箕東元老監督の志を継いで金聖顯監督が導いていく聖楽教会は全世界のベレヤ教会の母教会としての役割を担うために今日も走っている。
聖楽教会は新吉洞の本堂、新道林洞(シンドリムドン)のクリスチャン世界宣教センターをはじめとして、全国50ヶ所に礼拝堂をもち、礼拝堂や修養館、教育センターなど130以上の教会施設を建築してきた。地域礼拝堂では衛星を利用してリアルタイムに金箕東元老監督の説教を聞くことができるために、全国にあるすべての礼拝堂で同じ時間に礼拝をささげている。その他にも国内では約150教会がベレヤ運動に参加しており、世界的にはヨーロッパやアフリカ、アジア、オーストラリア、北アメリカ、南アメリカなど、すべての大陸の多数の国々にセンターを設置して、「御言葉に還ろう」と叫ぶ「還言運動」を展開している。
6,000席の規模を備えた現在の新吉洞の聖殿では主日に2回の主日礼拝が、また、新道林洞のクリスチャン世界宣教センターでは1回の主日礼拝と1回の夕礼拝がささげられている。主日学校と各段階別の教育は同センターや福音館、聖書学校ビル、宣教館などに分かれて同時に行われている。また、平日には各教区や機関で多様な礼拝、教育、宣教、交わりがもたれている。
2009年2月に完成し、5月に入堂礼拝が行われた「クリスチャン世界宣教センター」は地上13階、地下6階建て、礼拝堂15,000席(延べ面積77,000平方メートル)の規模を誇り、礼拝や養育、交わり、伝道、宣教がより大規模に行われている。同センターは金箕東牧師の40年に渡る祈りの応答であり、聖楽人と全世界のベレヤ人の信仰と献身の結果である。また、2013年10月には同センターに並ぶ大型建築物「世界クリスチャンリーダーセンター」が竣工された。このセンターの完成によって世界各国の次世代の霊的な指導者がソウルに滞在しながら「神の意図」を学ぶことができる環境が整えられた。
聖楽教会は1969年に設立されて以来、世界最大級のバプテスト教会として目を見張るような成長を遂げてきた。聖楽教会がこのように短時間に急速に成長することができた要因について、世界的な教会成長学者であるジョン・ボン(John N. Vaughan)はその著書『絶対倍加(Absolutely Double)』の中で、聖楽教会の成長の最も核心的な原動力は「ベレヤ運動」であると報告した。また、教会成長学者であるピーター・ワーグナー(C. Peter Wagner)博士はその著書『聖霊の第三の波(How to Have a Healing Ministry in Any Church)』の中で、聖楽教会は全世界で最も急速に成長している超大型教会のひとつであると報告した。一般的に聖楽教会はペンテコステ運動やカリスマ運動として分類されない。教会歴史学者であるデビット・バレット(David Barrett)は聖楽教会を「第三の波」に属した教会として分類している。彼は自分が直接、聖楽教会を訪問して調査した結果、聖楽教会の聖徒が普遍的に神癒や悪霊の追い出しの力をもっているという点を指摘した。
このような成長の根底には続けて引き継がれてきた聖楽教会の使命がある。次の4つは聖楽教会の使命であるのと同時に、今も続いている教会の「ビジョン」でもある。

第一に、聖楽教会はベレヤ運動をする教会である。ベレヤ運動は聖書に似ることを目指す運動であり、御言葉に還ろうとする還言運動である。聖書に似るというのは聖書に現れた約束に似るということであり、信仰に似るということであり、力に似るということである。
第二に、聖楽教会は世界を教区として働く。すでに言及したように五大洋六大陸でベレヤ宣教がなされている。悪霊を追い出したり、病気を癒したり、祝福を宣べ伝えたりする力ある宣教、現地人を呼び寄せて教育させたのちに送り出す現地人宣教、平信徒指導者が各国の現地で自ら献身して宣教する平信徒宣教などは海外宣教に対するベレヤ人の意志を代弁している。
第三に、聖楽教会は「牧羊師(ぼくようし)」として献身する教会である。「牧羊師」とはベレヤ・アカデミーを通して神の意図を知って、御言葉に伴う力を所有する、力ある弟子をいう。牧師と異なるところがない力や霊感によって御言葉を教えて弟子をつくる働きを担う者である。聖楽教会はこのように実力と霊力を備えた平信徒が思う存分働くことができる教会を追求している。
第四に、聖楽教会は聖霊の導きを受ける教会である。今もイエスのうわさが立つ新約教会である。病気を癒す祈りや悪霊の追い出しが公然となされており、これによる働きが絶えない。そして、外見だけではなく、聖霊を受け、父と子と聖霊の名であるイエスの名に仕え、使徒的な力を行う、新約聖書的な教会を追求している。