【質問】

正直に言うと、キリスト者も罪を多く犯しますが、どうして他の人を罪人というのでしょうか?

聖楽宣教センターの回答です。

罪といえば、人々は普通、倫理的な基準から外れたものを考えます。盗みや姦淫のようなものを考えます。もちろんそのようなものもすべて罪です。しかし、キリスト者がいう罪とはそのようなものではなく、神と断絶された人間の根本的な状態をいいます。
キリスト者が「あなたは罪人です。」というのは「あなたは盗みや姦淫のような罪を犯した者です。」という意味ではありません。もしそのような過ちを念頭に置くのであれば、キリスト者の中でそのようにいうことができる者は誰もいないでしょう。故意であったとしても、あるいは過失であったとしても、過ちを犯さない者は誰もいないということをよく知っているためです。
キリスト者は神の御前で「私は罪人です。」と告白して「神が御子イエス・キリストを遣わして十字架で死なせ、罪の価を払ってくださった。」という事実を信じる者です。それゆえ、「あなたは罪人です。」という言葉は誰かを非難しようとする心から出て来た言葉ではなく、むしろその人が神と交わりをもつことを願う心から出て来た言葉です。

(金箕東キムキドン 著 『悪魔論(下)-悪霊とは』の内容を一部編集して掲載)